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北國文華
最新号
「北國文華」は平成10年6月に前身の「文華」(昭和20年12月から同28年まで刊行。24年4月号からは「北国文化」と改称)を復刊したものです。時代の要請に応え、時代を切り開く価値観と豊かな文化土壤を作り上げる、地方発のユニークな総合文芸誌として評価をいただいています。

2024年冬 第98号
定価1,760円(税込)
ピックアップ
特 集前田家当主交代 加賀百万石 継承の実像
【インタビュー】父利家を裏切った利長/安部龍太郎
『加賀藩史料』が語る藩主交代劇/本誌編集室(解説・宇佐美孝)
【寄稿】前田家の記憶と近代/本康宏史
家督相続ドキュメント 藩主治脩の日記を読む/本誌編集室
好評連載 小説千代女 /子母澤類
第十七話 福わら加賀藩主前田吉徳の側室であるお貞(真如院)が千代の夢の中にたびたびあらわれるようになった。なぜ、お貞ばかりが出てくるのか。伝蔵への嫉妬の念がわき立ってくる。長年付き合いのある珈凉(かりょう)は45歳にして初めて身ごもった。千代は民家の軒先で産着を目にする。女性として生まれたからには、できるなら子を産みたかった。千代はしみじみと思う。