- ホーム
- 歌集 内灘
文学 暮らし・社会

歌集 内灘 | ||
1952、53年の内灘闘争で地元婦人たちと権現森の浜に座り込み米軍試射場の土地接収に反対した運動を詠んだ芦田高子氏の歌集。闘争60周年を記念し、遺族より北國新聞社から復刻、出版された。 芦田さんは歌誌「新歌人」を創刊し戦後石川の短歌界をリードした一人で、54年初版の「内灘」は芦田さんの代表的歌集となった。 「砂に坐す九割が漁夫(かこ)の妻らにて純粋なるは知らず怖れも」「砲弾(たま)に射たれ死なむといへる老婆の言終わらぬにみな声挙げて泣く」「米兵に断(き)られし合歓(ねむ)の根株より生ひのびてみな瑞々(みずみず)し枝」など、地元民と分かち合った悲しみ、憤りの肉声が記録されている。
| ||
|